RPAを導入した茨城県つくば市が得た劇的な変化とは



RPAを導入した茨城県つくば市が得た劇的な変化とは

日本RPA協会は2017年11月下旬に企業だけではなく、自治体や行政機関向けにRPA支援プログラムの受付を開始しました。本格的な開始は2018年1月で、予定通り茨城県のつくば市がRPAの導入をはじめました。自治体がRPAの導入をしたのはつくば市が初の試みです。

つくば市がRPAを導入した背景

つくば市では、すでに民間企業で導入が進んで最先端のICTなどの技術が、いまだ公共サービスの分野において導入が進んでいないことに着目しました。このような技術を市民向けのサービスの向上や行政課題の解決などに結びつけるために、民間事業者などと共同で「つくばイノベーションスイッチ」と呼ばれる共創事業を実施しています。

そこで今回、つくば市は2018年の1月11日から自治体がRPAを導入および活用できるように、NTTデータグループ(株式会社NTTデータ、株式会社クニエ、日本電子計算株式会社)と共同研究を開始しました。主に非常に多くの作業量が発生する業務、難易度などにRPAを導入して、より効果的な業務の選定と、RPAを導入した結果の実証を目的としています。

これはつくば市の五十嵐立青市長の強い意義があり、共同研究の開始前におこなわれた記者会見では「日々、職員は膨大な量の作業に追われている。そこで、ロボットに代行できる作業は任せて、職員にはより創造的かつ丁寧なサービスを市民に提供できる時間を増やすことを期待している」と述べています。

つくば市とNTTデータグループの共同研究の概要と成果

つくば市が導入するRPAは「WinActor(ウィンアクター)」とそれを管理する「WinDirector(ウィンディレクター)」です。こちらはNTTデータグループが提供しているRPAであり、国内シェアNo.1のRPAです。

関連記事:NTTグループが提供する国内シェアNo.1のRPA「WinActor」とは

つくば市およびNTTデータグループ各社の主な役割は以下の通りです。

・つくば市:自治体の業務、行政がおこなっている実務に関するデータの提供
・株式会社NTTデータ:「WinActor(ウィンアクター)」および「WinDirector(ウィンディレクター)」の提供、それらに関する研修、動作確認などのサポート
・株式会社クニエ:RPAが適用する業務の分析、導入効果の検証、支援プログラムの作成
・日本電子計算株式会社:運用するためのノウハウ提供、動作シナリオの作成、住民の情報システムの構築

それぞれの役割が明確になっており、効果的にRPAの導入から運用をおこなえるように計画されています。ここで気になってくるのが、RPAを導入してどのくらいの効果があったのか?ですが、つくば市が公開したデータは以下の通りです。

・市民税課:5つの業務にRPAを導入したところ、作業時間が3ヶ月間でおよそ116時間の削減に成功。年間換算でおよそ336時間の削減を見込めるとのことです。ちなみに削減率は79.2%になるようです。

・市民窓口課:作業時間が3ヶ月でおよそ21時間の削減に成功。年間換算でおよそ71時間の削減が見込めるとのことです。削減率は83.3%です。

このデータは2018年の1月~4月上旬までのデータで、市民税課、市民窓口課、ワークライフバランス推進室、財政課を対象にして得られた結果です。市民税課と市民窓口課以外のデータが公開されていないところを見ると、よい結果が得られなかった、または検証中ということでしょう。また、今年度(2018年)度中にRPAの本格導入を目指しているとのことです。

よい結果が得られた「市民税課」と「市民窓口課」に加えて「納税課・資産税課」への導入も予定しており、順次導入していくとのことでです。今後も上記のような研究結果を発信していくことで、全国の自治体がRPAを導入し、業務効率化をはかれるようにしたいとのことです。同様にNTTデータグループもつくば市で得られた結果をもとに、全国の自治体の支援をしていく意思を表明しています。

今回のまとめ

今回はつくば市とNTTデータグループの取り組みについてお話してきましたが、いかがでしたか?この記事を書いた2018年5月の時点で他の自治体もRPAの導入をはじめていますので、次回以降も他の自治体の取り組みをご紹介していきたいと思います。



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