RPAができる事とRPAができない事



RPAができる事とRPAができない事

ホワイトカラーの仕事の中でも、簡単なものならRPAで自動化すればいいという安易な考えにはリスクがあります。導入する事でたしかに効率化を図ることは可能ですが、RPAができる事とRPAができない事を把握しておく事で、いたずらにコストや時間を掛けずに済みます。

RPAができる事 その1:手順が決められている処理や作業

RPAができる事の代表的な業務の1つが「手順が決められている処理や作業」です。その中でも簡単なデータ入力や文章のコピー&ペーストなどのルーチンワーク系が主です。RPAを導入している多くの企業がこれにより時間の短縮とコストの削減に成功しています。

RPAができる事その2:サポート業務

電話対応やメール対応のサポートもRPAが導入可能な業務です。コールセンターでRPAがオペレーターの電話対応を補佐する導入事例があります。これにより、電話対応への回答に掛かる時間の短縮と回答の精度が向上して、同時に顧客満足度や信頼度も向上したという効果が見られました。メール対応では、届いたメールへの返信用の定型文を検索して、自動で返信するという導入事例も公表されています。

RPAができる事その3:情報の収集と分析

自社のITシステム管理もRPAの得意とする業務の1つです。RPAであればすべてのシステムの情報収集と処理を高速で行う事ができます。情報の収集と分析というのは実際にやってみると意外と時間が掛かるものです。先述した日々のルーチンワーク系と同様に、こちらもRPAを導入することで時間短縮およびコスト削減に大きく貢献します。

RPAができる事その4:メンテナンス業務

ITシステムのメンテナンスにもRPAは活用できます。先述したシステム管理のためにRPAを導入した場合、RPAの情報の収集と分析力を活かす事で、今まで時間が掛かっていた定期的に行うメンテナンスや、不具合や障害などの問題が起こった時の調査もRPAならば迅速な対応が可能です。

RPAができない事

RPAができる事はいくつかありましたが、できない事は1つだけです。それは「考える」という事です。頭を使わない簡単な流れ作業やルーチンワークには最適なRPAではありますが、「人が考え、判断する」というのは今のところ適用が難しいのが現状です。ここが同じロボットであるAIとの大きな違いの1つです。

具体的にどんな事かと言えば、「どうすれば売上が伸びるのか」「どのようにすれば顧客は満足するのか」「顧客はどのようなプロセスで購入まで至るのか」などのマーケティングの部分や「割引サービス商品を購入できる顧客は誰か」「キャンペーン対象内の顧客は誰か」などの判断や認定です。

RPAができない事というのは企業にとっては1番重要な事でもあります。しかし、今まで人の手で行ってきた業務の中から、可能なところはRPAを導入する事で空いた時間をマーケティングなどの「人が考え、判断する」という業務に割く事ができるのです。

RPAができないことは1つだけだと先述しましたが、ここでもう少し掘り下げてお話していきたいと思います。念のため、ここで少しおさらいをしておきましょう。RPAが得意とするのはルール化された定型作業などを人間の代わりにすること、というのはすでにご存じのとおりかと思います。また、RPAができないことはその逆で、AIのようにまるで人間が考え、判断するようなことです。

また、botのように人間相手にチャットを返すこともできません。よくRPAと混同されがちなのが「AI」と「bot」です。この2つはRPAとはまったくと言っていいほど別物なのでそこはお間違いないようにしてください。

関連記事:「RPA」「AI」「bot」それぞれの違いを徹底解説

それぞれに明確な役割があります。「RPAはAIやbotのように業務効率化してくれる便利なロボット」というだけの浅い認識のままRPA導入を考えている場合には注意が必要です。

ここまでいってしまうと、「あれ、RPAってできないことだらけなのではないか?」と思ってしまうかもしれません。確かにRPAは便利ではありますが、万能ではないので、そのように思ってしまっても無理のないことでしょう。しかし、先述のように「それぞれに明確な役割」があるのです。

明確な役割があるということはその役割に特化しているということです。AIなら思考や機械学習機能に特化し、botならばチャットなどに特化、そしてRPAならば定型作業に特化しているというわけです。ですのでRPAに限らず、それぞれにできないことがあります。

しかし、「RPA」「AI」「bot」などのテクノロジーは日々、進化し続けています。例えば、RPA+AIという組み合わせでRPAに機械学習機能を搭載するという動きをもあるようです。もしこれがうまくいったとするならば、今まで「RPAができない」ことだったのが「RPAができる」ことに変わってきます。

業務効率化というだけでなく、クリエイティブな業務や生産性を必要とする業務に多くの時間を割くために開発されたのがRPAです。そのRPAがルール化された作業だけでなく、人間と同じようにクリエイティブかつ生産性を必要とする業務にも導入できたとしたら、それはまさにSFの世界がある意味現実化されたといってもいいかもしれません。

これは余談になりますが、「DETROIT: BECOME HUMAN」というプレイステーションのゲームはご存知でしょうか?

■DETROIT: BECOME HUMAN 公式ページ
https://www.jp.playstation.com/games/detroit-become-human/

同タイトルは2018年5月25日に発売されたゲームで、舞台は西暦2038年アメリカのデトロイト。AI技術とロボット工学の発達により人間そっくりのアンドロイドが製造されるようになりました。これにより人間は過酷な労働から解放されると共に、人類はさらなる経済発展を手に入れることができました。しかし、その一方で失業率が爆発的に増大し、貧富の格差が拡大。というアンドロイドに職を奪われた人々と感情を持つようになったアンドロイドのお話なのですが、長くなってしまうので詳しいお話は割愛させていただきます。

先述したようにRPAにできないことができるようになったり、AIやロボット工学の発展により、失業率が増大するというDETROIT: BECOME HUMANのような未来もありうるかもしれません。

余談が長くなってしまいましたが、RPAには明確な役割があり、本来RPAに期待される場面に導入することが大切ということです。それにはRPAができることだけでなく、RPAができないこともしっかりと把握しておくべきでしょう。

今回のまとめ

今回は「RPAにできる事とRPAができな事」についてお話してきましたが、いかがでしたか?冒頭でも述べたようにRPAができる事とできない事をしっかりと把握しておかなければ、業務が非効率になるばかりか、時間やコストだけが掛かってしまいます。RPAの導入を検討している場合は十二分に注意をしてください。

人や物には得手不得手があり、RPAも例外ではありません。仕事の中で「いったいどの業務にRPAを適用できるか」「どのくらいRPAを活用できるのか」というのをきちんと考えるようにしてください。

それぞれの特徴を活かし、適材適所に配置する事で相乗効果が生まれ、より全体的な効率化が望めます。ぜひRPAを活用して企業をより良くしていきましょう。



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